【ごみ清掃芸人・滝沢秀一氏主催のごみプロジェクト】
プラごみ問題を「生活者目線」と「科学」で考える
東大・中谷准教授がLCAで読み解くプラ資源循環

ごみプロジェクトを主宰する
マシンガンズ・滝沢秀一氏

 ごみ清掃芸人として知られる、マシンガンズ・滝沢秀一氏が主催する「ごみプロジェクト」の会合が、2026年7月、東京都港区・新橋で開かれた。会場には約30人が集まり、東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻の中谷隼准教授が「プラスチック資源循環とLCA(ライフサイクルアセスメント)」をテーマに講演したほか、滝沢氏やゲストスピーカーが、ごみ問題や資源循環を巡る最新動向について語り合った。

滝沢氏が語る、生活者の分別から始まる資源循環

 「ごみプロジェクト」は、マシンガンズの滝沢秀一氏が代表理事を務める(一社)ごみプロジェクト(所在:東京都中野区)が展開する取り組みだ。「ごみ」というものを社会からなくすことを目標に3つのMissionを掲げ、ごみや環境、SDGsに関する普及啓発をはじめ、講演やイベント、教育などの活動を展開している。今回、参加者として集まったのは、包装資材メーカー、ブランドオーナー、消費財メーカー、広告代理店などの関係者ら。

 冒頭、滝沢氏は自身の講演のなかで、ごみ清掃員として14年以上現場に立つ経験を基に、分別啓発の難しさをユーモアを交えて紹介した。SNSで「納豆パックは洗えば、プラスチック資源になる」と発信したところ、「洗えば資源になるなら、あんたが買い取れ」「燃やした方が効率的ではないか」といった批判的なコメントが寄せられ、炎上に近い状況になった経験も明かした。

 滝沢氏は、こうした批判にも感情的に反論するのではなく、「分別したくない人の意見こそ、自分にとってはヒントになる」と受け止め、意見に対して丁寧に答える姿勢を貫いている。「分別は義務ではなく協力。子育て中など大変な時には可燃ごみとして出してもらっても構わない。できる時に思い出してもらえれば嬉しい」と語り、生活者に寄り添った啓発スタンスを訴えた。

 一方で、実際の分別現場では、汚れた容器や異物が混入すると、周囲のプラスチックまでリサイクルできなくなり、大量に焼却処分されるケースも少なくないと説明。自治体によってはマテリアルリサイクルを断念し、サーマルリサイクルへ切り替えた事例も紹介し、「家庭での分別が資源循環の最前線だ」と強調した。

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