まったく同じ内容であっても、読み書き言葉ではなく、話し言葉で説明して欲しいという一定数のニーズが存在する。活字離れが進み、Youtubeのような動画コンテンツが爆発的に普及した所以だろう。記憶への定着度合いはともかく、未知のことは誰かに説明してもらうほうが理解が進みやすい。今年4月から白井グループ・滝口氏が司会を務めるオンライン勉強会に、プラジャーナルとしても企画・運営に携わっている。つい先日は、「再資源化事業等高度化法」を環境省廃棄物規制課の松田課長から直接解説いただく機会を設けた。
▼この新法は、検討開始からわずか1年で国会で成立、公布された。既存の廃掃法やリサイクル法を改正するのは大工事になるため、非効率だった部分などを特例的に国が認定していくなどし、従来の枠組みを超えようとしたところに大きな特徴がある。施行から3年で、100件以上の認定件数を目標に掲げている。大前提である廃棄物の適正処理を守りながら、資源循環ビジネスに取り組む事業者を法的・財政的に支援していくとのことだ。
▼気になるのが、既存の廃棄物業者への影響だ。年間処理量が概ね1万トンを超える処理業者(「特定産廃処分業者」と呼ぶ)に課される報告制度。産廃の種類や処分方法ごとに処分数量と再資源化を実施した量を、毎年度、環境大臣に報告する義務がある。目的の一つは「さんぱいくん」などの情報基盤と連携し、製造業者とのマッチング機会を創出する。もう一つは、基準に照らして不足している場合には必要な措置を取るよう勧告ができる。何をもって不足、問題とするのかは、「基本方針」や「判断の基準」について政省令で決める。それも公開の場で検討を進めていくそうだ。
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