2026年11月6日 PJコラム 

【コラム】
社名考

PJコラム

 石化事業を取り巻く時代の変化や資源循環の本格的な推進をにらみ、社名を改める企業が増えている。取引先や従業員に慣れ親しまれた名称でも、従来の企業文化を色濃く残し、実態に合わなくなっていることもあるからだ。社名変更は、新たな基軸を打ち出す契機にもなる。上場企業では、2023年1月に昭和電工㈱と昭和電工マテリアルズ㈱の2社を統合した「レゾナック」への改称が、昭和から一気に令和の企業へタイムスリップしたかのようで印象的だった。髙橋秀仁社長は「第二の創業」と位置付け、企業文化も変えていく強い意思を感じさせた。

 ▼資源循環に取り組むリサイクラ―にも、改称の動きが広がる。川上産業㈱は10月1日、主力商品の名を掲げたプチプチ㈱に社名を改めた。緑川化成工業㈱も12月21日、グリーンリバー㈱に改称する。親しまれた商品名や、従来の業種名にとらわれない名称には、企業の新たな方向性がにじむ。ケミカルリサイクル・ジャパン㈱も10月1日、親会社の出光興産㈱の名を冠した出光ケミカルリサイクル・ジャパン㈱となった。今年4月には油化設備の商業運転を始めており、新社名からもグループを挙げて事業を育てる意気込みが伝わってくる。

 ▼度肝を抜かれたのが、2027年1月1日に石坂組㈱へと改称する石坂産業㈱だ。同社は石坂典子社長のもと、産廃業界のイメージを刷新する取り組みで注目を集めてきた。1999年のダイオキシン騒動では風評被害にさらされ、その後、再資源化事業への転換と地域貢献や情報発信に多大な力を注いできた。今回、創業時の名称に立ち返り、「組」に志を同じくする者の結束と責任を込めるという。築き上げたブランドへの自信の表れか、それとも資源循環を担う職人集団としての決意なのか。新社名は思い切った選択にも映る。一度、石坂社長にその真意を聞いてみたいところだ。

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