
環境省の職員数は約3,000人。中央官庁も人手不足で、いわゆる「プロパー職員」は全体の3分の1。残るは地方自治体と民間企業からの出向者で占められ、廃棄物業界からの出向者も目立つ。こうした混成組織の宿命か、内部情報はほとんど筒抜け状態だ。民間業者はいち早く政策トレンドをキャッチして次なる投資に備えているし、新聞社も審議会が開催される前からその内容を決まったかのように報じている(民主主義の木鐸たる新聞がこのプロセスに疑問を持たないのも不思議。審議会も単なるお飾り?)。
▼現在、環境分野では脱炭素、循環経済といった国際潮流と歩調を合わせたテーマも多い。日本独自の政策を打ち出せるか、職員にとっての「出世双六」も、こうした新たな法制度や政策立案で実績を残せるかどうかだ。裏を返せば、あえてリスクのある領域に触れたくないという心理が働く。この行動原理から既存法の精緻なチューニング、つまり「法改正」の作業が停滞するのだろう。目下の注目テーマには人・予算・情報が集中的に投下され、「タコ部屋」的な熱量で立案作業が進む。一方で、既存制度の課題は置き去りにされがちなのである。
▼容リ法は5年ごとの見直し規定があるが、2016年以降、審議会は未開催。来年はプラ新法の見直し時期も控える。容リ法は多素材も扱うし、利害関係も複雑だ。処理費を引き上げたい再商品化事業者、リサイクル費用を減らしたい特定事業者、そして自治体もコスト負担をなるべく抑えたい。この三者の連立方程式の解は、もはや小手先の見直しでは導き出せず、法制度の抜本見直しが必要なのではと思う。しかし、現行制度を前提に巨額の投資計画が次々動き出したなかでは、もはやその機も逸してしまったのかも知れない。
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