
「積んプラ」を目を細めて眺める息子。買い集めたまま箱を開けずに積み上げられた未組立のプラモデルのことで、少しずつ作っていく時間そのものが楽しみなのだという。こちらは微笑ましい光景だが、近年、社会問題となっているもう一つの「積んプラ」がある。郊外のヤードに山積みにされた廃プラだ。有価で買い取られた後、長期間保管され、火災や悪臭、水質汚染を引き起こし、周辺住民とのトラブルに発展するケースも少なくない。
▼こうした状況を受け、改正廃掃法では有価物ヤードに全国一律の許可制が導入されることとなった。すでに千葉県などでは独自条例による規制が先行しており、今回の制度化はその流れを全国へ広げるものといえる。もちろん、リサイクルの流れを妨げることが目的ではない。悪質な事業者を排除し、適正な保管や管理を促すことで、地域と共生できる資源循環の基盤を整えようという趣旨だ。ただ、制度ができれば解決するほど現実は単純ではない。法の網が及ばなかったヤードの把握や許可取得の指導には相当な人員と時間を要する。さらに悪質な事業者は、「有価物」の名の下に残さを放置しながら場所を移すなど、行政とのイタチごっこを繰り返してきた。制度の実効性を担保するには、許可後の監視体制も欠かせない。
▼もう一つ見落としてはならないのが排出者の責任だ。有価で売却したからといって、その後の行方に無関心でよいのだろうか。適正な事業者がコストをかけて環境対策を講じる一方、不適正な事業者が高値で集荷し放置する構図が続けば、「悪貨が良貨を駆逐する」ことになりかねない。ヤード規制の成否は、排出者を含めた社会全体の責任のあり方にかかっている。
2026年10月28日【インタビュー】
農林水産省 輸出・国際局 規制対策グループ 大臣官房
新事業・食品産業部 外食・食文化課 食品ロス・リサイクル対策室
~日本産の食品輸出に迫るPPWRの新たなハードル
お茶・牛肉等の包装材に求められる対応とは~
2026年10月28日【2026年10月のPETボトル市況】
廃PETボトル、発生減と争奪戦で一段高に
大手の原料囲い込み、中国産PETのAD関税失効も焦点に
2026年10月28日【PPWRの原則適用開始】
2030年に向けて厳格化する包装規制
日本企業への影響は?!
2026年10月21日【華興】
4万t/年のPETボトルをスマートファクトリーでフレーク化
高度選別ライン・生産管理システムの機械販売も展開へ
2026年10月21日【イタリア・ミラノからの資源循環通信】
第4回「プラスチックごみの選別施設」
国立環境研究所 河井紘輔氏
2026年10月28日 コラム
補助金は、申請すれば必ず採択されるものではない。公募要件を満たすのは大前提として、事業の持続可能性や社会実装へ[...]
2026年10月21日 コラム
産廃業界では、サイバー攻撃を受けずとも、営業機密が丸裸にされているかのようだ。再資源化高度化法で創設された報告[...]
2026年09月25日 コラム
9月8日、東京都環境局が主催する「第2回サーキュラーエコノミーサロン」を取材した。イベントに参加した17社の取[...]
2026年09月18日 コラム
フランスの思想家ジャン・ボードリヤールが1970年代以降に提唱した「シミュラークル」という概念がある。現代社会[...]