奈良の地で創業した三洋商事とは以前から交流がある。元々はポイント回収の取材を続けているうちに、「奈良で面白いポイント回収をやっている産廃業者がいるよ」と教えて貰ったのがきっかけ。ちなみにポイント回収とは、古紙やPETボトル、その他有価物をスーパーや空き地等で回収し、ポイントを付与して還元するという取り組みだ。PETボトルのポイント回収は日本ではトムラ・ジャパンが先行し2008年頃から開始。同時期に古紙で三重古紙センターやジェネシスが開始した。
▼三洋商事は元々奈良で、電信局からの依頼によって防腐電柱の制作や中古機械の販売業として創業した。電信局との取引実績があることで、その後はNTTやNTTドコモ、そして各社の携帯電話のリサイクルを請け負うようになった。2013年からは前述のように、家庭から排出される様々な資源物の回収を開始して、家庭に眠っている使い終わった携帯電話の掘り起こしを始めた。
▼現社長の河原林氏は、同社のアルバイト出身で、当初は運転手や選別スタッフとして働き、その後営業や管理等を任され、社長に就いた。日本には数万社の産廃業者がいるが、世襲や一族による経営が圧倒的に多い。その理由は、地域に根ざしたローカル商売であることや、様々な利権が絡むこともある。同社は、自由な社風とボトムアップのアイデアを次々と実践していくことが特徴で、近年は鉄道リサイクルに取り組んでいる他、まだまだ多くのアイデアを検討しているという。
2024年11月18日【容リ協の登録事業者】2025年度の材料リサイクルの登録事業者は増減なしPETは新規でサーキュラーペット、来期入札で過熱必至か
2024年09月09日【2024年度下期 PETボトル入札結果】上期より35円上昇し、落札単価-84.5円/kgに協栄産業グループが巻き返し、東西格差薄まる
2023年01月23日【東京23区】全区でプラスチック脱焼却へ、プラ新法後押し 一括回収のモデル実施、残す3区でも検討進む
2024年01月26日【シタラ興産】埼玉で一廃・産廃焼却施設に122億円投資2027年に稼働予定、年間1万5000MWの発電も
2024年11月18日【英国】2030年のリサイクル目標を大幅に下方修正(69%→55%)法整備の遅れと深刻な不況で、ケミカルリサイクルも遅れ
2024年11月18日 コラム
東大阪市は大阪市の東に隣接した人口48万人の中核都市で、昔から「ものづくり」の街として有名である。市内には約5[...]
2024年10月28日 コラム
10月中旬にマレーシアを訪問した。古着のリユース事業において、マレーシアは今や世界で最も関係者から熱い視線を注[...]
2024年10月15日 コラム
恥ずかしながら10月20日が「リサイクルの日」ということを知らなかった。「ひとまわり(10)、ふたまわり(20[...]
2024年10月07日 コラム
『東京23区と都が「家庭ゴミ有料化」検討』と、フジテレビ系のFNNプライムオンラインが報じたのが9月16日。そ[...]