
今夏に徳島県上勝町と長崎県の軍艦島(端島)を訪問した。地理的にも歴史的にも全く異なる両者だが、環境都市という点では共通している。徳島県上勝町は2003年に日本で初めてごみ量ゼロを目指す「ゼロウエイスト宣言」を行った自治体。ごみの分別は当初は34分別、現在は45分別となっている。人口は高齢化と過疎化の影響で年々減少し、現在の人口数は1300人弱だが、内外からの訪問者は毎年2000人を超える。2020年にごみステーションを改装すると共に宿泊ホテルを新設し、訪問客に45分別を体験してもらうという試みが奏功している。リサイクル率は80%前後から伸び悩んでいるが、近年はごみゼロや環境学習に興味がある若者の訪問や移住が増加しており、ごみゼロが町興しになっている珍しい事例である。
▼軍艦島は岩礁の無人島だったが、大規模な海底炭鉱が発見されてから環境が一変。1890年(明治23年)に三菱が買収して一気に開発が進んだ。1916年(大正5年)には、日本で初めての高層鉄筋コンクリートのアパート(10階建て)が完成した。最盛期の1960年(昭和35年)には5000人以上が居住。当時の東京都の人口密度の9倍で、世界一の人口密度だった。人口が急増する中で、敷地は限られているので立体的に居住地を増やすしかなく、次々と高層アパートが建設された。島内は全てオール電化であり、車の使用がないのでCO2排出量はゼロ。60年前にカーボンニュートラルを達成しており、日本の未来像とも言われた。但しごみ量はゼロとはいかず、排出されたごみは全て海に捨てていたという。この辺りは昭和ならではのやり方か。
▼1960年の日本の1人1日当りのプラスチック消費量は5.8kg。軍艦島は離島なので少なく見積もって半分ほどの3kgとすると、最盛期の人口5000人では年15000kg、15トン。1日に島内で40kgのプラごみが排出される計算。45リットル袋にプラごみを入れると約2kg。1日20袋のプラごみを海に捨てていたことになる。
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