近所の小学校ではPTAがアルミ缶回収を行っていて、決められた日に子どもが各々、袋に詰められた空き缶を持って行く。校門でPTA担当者がそれを受け取り、校舎の隅へ運ぶ。そこには別の数人が待ち構えていて、アルミ缶をブルーシート上にばらまき、足で踏みつけ、つぶす。できるだけかさを減らして回収業者に売り、活動費の一部にしているそうだ。通りがかりに目にしたその様はとてもスムーズな流れ。渡す、受け取る、運ぶ、ばらまく、つぶす、まとめる。さながら工場のラインのよう。子どもに持たせることもあって、缶はすすがれていて、飲み残しが入っているようなことはない。
▼この回収の仕組み、プラスチックリサイクルに応用できないものだろうか。例えば使用済み詰め替えパックはどうか。ブランドオーナーが一部店舗で回収したり、鉄道会社との協力で駅で回収する実証実験を行ったりしている。不特定多数の利用者に呼びかけるため、回収箱にごみが入れられたりする心配がある。しかし、PTA主導の回収なら、そうした懸念は払しょくされる。先ず、回収対象や洗い方などを詳細に記した「お知らせ」が各家庭に配付され、回収物の品質に対する注意喚起がなされる。そのうえで定期的に特定の使用済み容器包装が回収される。こんな目論見だ。どう運搬するかが問題とはなるが、一定量は集まりそう。
▼学校のPTAでできるなら、町内会活動でも可能なはず。所属する町内会では古紙を自治体とは別に回収している。いくらか収益があるが、それよりも長年継続しているコミュニティ活動というところがいい。プラスチックの回収も、コミュニティにポテンシャルを感じる。
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