2022年8月8日 PJコラム 

【コラム】駅前開発がリサイクル拠点に

PJコラム

 JR大阪駅北側、かつては関西の物流拠点だった梅田貨物駅があった区域で進められている「うめきた2期再開発」。2024年夏の“街びらき”に先行して「うめきた(大阪)地下駅」が来春開業する。フルスクリーンホームドア、スマホと連動したデジタル案内、顔認証改札、アバターロボットサービスなど、数々の最新技術が採用される駅である。

 うめきた(大阪)駅では、廃棄物に関しても新しい取り組みを行う。JR西日本が「トレーサビリティの向上」を掲げ、同駅から排出するPETボトルを再びペットボトルに水平リサイクルすることを決めた。その実現のために手を組んだのが、岡山県津山市にPETボトルリサイクル工場を建設中(23年度中稼働開始予定)の㈱サーキュラーペットだ。うめきた(大阪)駅を含め大阪エリアの駅から出されるペットボトルを、この津山市の工場へ年間約200~300トン運ぶ。回収・運搬などの詳細なスキームは今後詰める。JR西日本はサーキュラーペット社のリサイクル技術に期待を寄せている。

 また同社は、このPETボトル水平リサイクルの取り組みを大阪エリアで実施後、順次拡大する計画。全エリアで実施すると、推定で年間約1000トンを回収、リサイクルに使えるようになる。JR西日本の駅でPETボトルを廃棄する際「このボトルはまたPETボトルになるのだなぁ」と思い至るようになる日は近い。使い終わったプラスチックの容器や製品を「何処何処に廃棄すれば何々に生まれ変わる」と消費者が認識することは、積極的なリサイクル行動の動機付けとなる。

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