日本ウエスト㈱(本社=京都市、長田和志代表取締役)は、グループの日本ウエスト関東の第一工場(埼玉県川越市)において国際認証制度であるISCC Plus認証を取得した。ケミカルリサイクル向けの廃プラ原料のトレーサビリティを確保するもので、今後、プラスチック資源循環の取り組みが本格化してきた際に、認証済み原料の需要は増えるとみられる。同社は、排出元からの収集運搬、工場内での中間処理、化学メーカーへの納入でのカテゴリ―で認証を受けたことで、排出元と需要家の幅広い廃プラリサイクルのニーズに応えていく。
日本ウエストは、9月21日に認証機関であるSGS Japan(横浜市保土ケ谷区)からISCC Plus認証を受けた。有効期間は1年間で、1年ごとに更新となる。ISCC Plus認証は、再生プラスチック品の分野でトレーサビリティを担保する仕組みで、ISCCとは、International Sustainability & Carbon Certification(持続可能性カーボン認証)の略。2006年にドイツで創設され、2010年から本格的な運用が始まった。日本でもバイオプラスチック、バイオ燃料といった化学品で認証を受けたケースが多い。ケミカルリサイクル向けに廃プラ原料を供給する中間処理業者単体による認証取得は、日本初のケースである。
今回、日本ウエストがISCC Plus認証で受けた認証の範囲は、排出源(Point of Origin) 、回収ポイント(Collecting Point)、中間処理工程(Plastic Waste Processor)の3つのカテゴリ。日本におけるISCC認証の取得は延べ409件(9月末現在で有効のものに限る)に上る。カテゴリ別でみた取得企業は、排出源では他に豊田合成(大阪市)の1社があり、中間処理工程ではレゾナック(東京都港区)の1社、回収ポイントでは計16社の取得例があった。
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