「プラなし1ヵ月生活」というYouTube番組が人気だ。これまでに累計3000万回以上再生されている。私たちの生活がいかにプラスチックに浸食されているか、海にどれほどのプラごみが流れているか等、暗に問題提起する内容となっている。プラなし生活のルールは、①使い捨てプラスチックを使わない(繰り返し使えるプラ容器や製品、家具・家電等は可)、②部分的にプラを使っている容器もNG、③旅行のとき以外は外食NG。つまり基本的には自炊をしながら、いかに使い捨てプラを使わず生活をするかという試みである。
▼単にプラなしと言っても、かなり奥が深い。スーパー等で販売しているほとんどの食品・飲料・調味料が、プラ製の容器包装入りだ。紙パックやビンの飲料を買えば簡単だと思っていたが、実はそうではない。部分的にプラが使われている容器もNG。そうなると、調味料はビン詰めが多いが、フタの部分がいずれもプラ製なので、これもNGとなる。このユーチューバーは、まず調味料や石鹸・シャンプー等を調達するため、量り売り専門店を探し、ビン容器を持参して訪問。また精肉店も容器持参に対応する店舗を選び、足を運んでいた。困ったのはトイレットペーパー。複数個入っているものはほぼ全てプラ包装されているので、紙製で個包装のものを苦労の末、見つけていた。
▼生活で欠かせない使い捨てプラと言えば、ごみ袋・歯ブラシ・ラップの3つ。生ごみはごみの大部分を占めるが、コンポストで処理して、それ以外のごみは紙袋に入れて排出。歯ブラシは竹と豚毛製のものを使用していた。またラップの代わりには、繰り返し使えるジップトップ(シリコーン製のバッグ)を使用。保存やレンジに対応でき、精肉や魚の買い出しにも使えた。プラなし生活の動画がこれほど再生回数を誇るのは、一般消費者がプラスチックフリーに強い関心を持っていることの証左である。プラ包装を大量に使う消費財や食品メーカーなどのブランドオーナーにも疑問を呈する動画とも感じた。
2024年11月18日【容リ協の登録事業者】2025年度の材料リサイクルの登録事業者は増減なしPETは新規でサーキュラーペット、来期入札で過熱必至か
2024年09月09日【2024年度下期 PETボトル入札結果】上期より35円上昇し、落札単価-84.5円/kgに協栄産業グループが巻き返し、東西格差薄まる
2023年01月23日【東京23区】全区でプラスチック脱焼却へ、プラ新法後押し 一括回収のモデル実施、残す3区でも検討進む
2024年01月26日【シタラ興産】埼玉で一廃・産廃焼却施設に122億円投資2027年に稼働予定、年間1万5000MWの発電も
2024年11月18日【英国】2030年のリサイクル目標を大幅に下方修正(69%→55%)法整備の遅れと深刻な不況で、ケミカルリサイクルも遅れ
2024年11月18日 コラム
東大阪市は大阪市の東に隣接した人口48万人の中核都市で、昔から「ものづくり」の街として有名である。市内には約5[...]
2024年10月28日 コラム
10月中旬にマレーシアを訪問した。古着のリユース事業において、マレーシアは今や世界で最も関係者から熱い視線を注[...]
2024年10月15日 コラム
恥ずかしながら10月20日が「リサイクルの日」ということを知らなかった。「ひとまわり(10)、ふたまわり(20[...]
2024年10月07日 コラム
『東京23区と都が「家庭ゴミ有料化」検討』と、フジテレビ系のFNNプライムオンラインが報じたのが9月16日。そ[...]