2024年9月17日 PJコラム 

【コラム】消費者の“ポイ”を変えれば、社会が変わる

PJコラム

 9月も中旬だというのに、この暑さ。冷やした麦茶がいまだとてもおいしい。麦茶をやかんからピッチャーに移しかえながら、ふと10年近く前の立ち話を思い出した。「私はね、麦茶を大きなPETボトルに入れるの」と近所の大先輩奥様。「麦茶の容器は使ってると茶渋がつくでしょ。だからPETボトルを使って、夏が終わったらポイしちゃうのよ」。無知な若輩者は「へえ、それはラクチンですね」。今なら、そんな受け答えはすまい。「資源回収に出するなら、茶渋で汚れたままはだめですよ」。なんて、大先輩相手にそこまでは口にできないが、やんわりと何か言うことができそう。

 ▼PETボトルは何かと便利な容器であり、生活のそこここで二次利用される。月に一度の使用済み食用油の回収もPETボトルに入れて出すべしとのことだし、植木の水やりにも重宝である。友人の家ではパスタをPETボトルで保管している。口から出た量がだいたい1人前なので、調理の際に便利なのだとか(入れるのは面倒ではないのだろうか)。リサイクルの優等生ともいわれるPETボトルは二次利用でも優秀だ。

 ▼身近にあるものをできるだけ使う、利用する。PETボトルに限らず、他のプラスチックにも広げなければいけない現在。様々なプラスチックを使う我々がそのことに目を向ける必要がある。むやみに捨てず、十分に使い、使用後はしっかり分別して、リサイクルへと送り出す。PETボトルキャップリサイクル事業の進栄化成㈱進藤浩代表取締役は、あるセミナーで「消費者参加」のリサイクルへと、社会が変化することの重要性を強調されていた。多くの消費者が廃棄したプラスチックのその後の行く先を知れば、“ポイ”の仕方も変わるだろう。

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