
近年の新卒就活者数は約45万人。しかし、せっかく多くのエネルギーを費やして就職したのに、入社3年以内に会社を辞める離職率は33%にも上る。つまり就活生45万人のうち15万人が、3年以内に再び就職活動を行っていることになる。主な退職理由は、①希望と業務内容のミスマッチ、②待遇や福利厚生への不満、③キャリア形成が望めない、との結果である。企業側はインターン制度や適性診断を行うものの、実際に仕事をしてみないと分からない部分も多く、お互いの課題もあって不本意なケースが後を絶たない。
▼富山県では、1999年から「14歳の挑戦」という活動を全85中学校で行っており、毎年の参加生徒は約1万1千人に上る。これは中学2年生時の5月~9月に、5日間の職業体験またはボランティア等の社会福祉活動を行うことを義務付けているもの。職業体験を受け入れる事業所は県内に2450カ所あり、職種は公共機関から医療機関、農業や飲食店、美容院や産廃業など多岐に渡る。実際に効果が表れており、富山県の大卒の新卒者の3年以内の離職率は29%で、全国平均の33%より4%低い。特に高卒の新卒者離職率は31%で、全国平均40%に比べると9%も下回っている。わずか5日間だが、ミスマッチが多少緩和されているのだ。
▼また近年は企業側のアプローチにも変化がある。例えば、名古屋に本拠を置く総合リサイクルのナガイホールディングス(本社・名古屋市)の永井社長は、「これまで新卒者は、職種や待遇、社風等で希望する企業を選んでいた。しかしこれからは、企業がどれだけ環境貢献を行っているかによって就職先を決める学生が増えていく。それこそ脱炭素貢献度で企業を選ぶ時代が来る」と話す。同社は古紙と産廃業が2本柱で、全て再生由来のクリーン電力を使用し、近々SBT認証も取得することで、脱炭素の取り組みをさらにギアアップしていくという。
2025年12月08日【容リ協ルートの入札制度】2026年度の入札方法を一部変更 事業者の落札可能量の活用最大化へ
2025年12月08日【展示会現地レポート】「第5回サスマ展」にみるX to Car技術の最新動向自動車部品向けリサイクル加速、各講演でも注目テーマに
2025年12月08日【(一財)家電製品協会】家電リサイクル法施行から25周年を祝す家電業界関係者、政府など200人が参加
2025年12月08日【2025年10月の廃プラ輸出統計】量は前年同月比で25%減、円安受け平均単価値上がりPVCやPETフレークは大きく上昇、他の品種は下落
2025年12月08日【日本PETボトルリサイクル推進協議会】PETボトルリサイクルの動向をまとめた年次報告書公表ボトルtoボトル比率が37.7%に上昇も各社で濃淡生じる
2025年12月01日 コラム
改正資源有効利用促進法(資源化法)で自主目標と定期報告の対象となるプラスチックは、自動車・家電・容器包装の3品[...]
2025年11月25日 コラム
去る11月6日、(一社)日本RPF工業会が開催する「第9回 安全大会」を取材した。RPF製造工場で起こりがちな[...]
2025年11月03日 コラム
慢性的な人材不足に陥っている現在の日本。業界内で言っても、特に中間処理施設をはじめとするリサイクル企業は、3K[...]
2025年10月27日 コラム
来年度の容リ入札制度の見直し方針が示された。検討会は計2回開かれ、安定枠の廃止や上限価格の適正化など、概ね材料[...]