今年1月、中国・河南省で厳しいプラスチック製品の禁止および制限に関する規則が正式施行された。規制対象の製品リストを改めて確認すると、包装や持ち運びに使う厚さが0.025ミリ未満の極薄ポリ袋、PEが主成分の厚さ0.01ミリ未満の非分解性農業用フィルム、発泡プラの使い捨て食器、医療用途を除きプラスチック棒を基材とした使い捨て綿棒はそれぞれ製造・販売禁止。ばら売りの生鮮食品、調理済み食品や麺を入れる場合などを除き、物品を入れたり持ち運んだりする非分解性プラ袋の提供も禁止されている。これは「県」以上の都市が実施範囲で、デパート、スーパー、飲食店の持ち帰り用などはすでに実施、他の市場では今年末までが期限となっている。
▼日本のプラ新法で使用の合理化対象となっているスプーンやフォーク、ストローなどはどうか。プレパッケージされた食品プラ製食器を除き、非分解性プラスチック製のナイフ、フォーク、スプーンの提供そのものが禁止されている。県以上の都市に加え、観光客の多い景勝地の店ですら規制対象。牛乳、飲料などの外箱に付属のものを除いて非分解性プラのストローもだめ。ホテルや旅館では、使い捨てプラ製品の積極的提供は行えない。郵便物にも規制がかかっており、包装用ビニール袋、フラットヤーンで編んだ使い捨ての袋などの使用は4つの市で禁止、非分解性フィルムテープを含めた包装袋の全省での禁止は今年末までに実施される。
▼同省南楽県では正式施行を前に、昨年末、濮陽市商務局及び関係企業の会議が行われた。商社と製品メーカーの間で分解性プラスチック製品の販売価格や配送ルートなどが話し合われ、初段のコンセンサスを得たという。企業代表者らは、政府の呼びかけに積極的に対応し関連法規を順守すること、分解性レジ袋の使用を推進することが表明された。当局は監督と指導を強化し、南楽県を先進事例として分解性プラスチック材料を全市に拡大する方針が示された。実際の実施状況は不明だが、同省ではこうした規制の網がかけられた。「上に政策あれば下に対策あり」と言われる中国で、こうした非生分解プラの厳しい規制がどこまで浸透するのか、注視したい。
2024年11月18日【容リ協の登録事業者】2025年度の材料リサイクルの登録事業者は増減なしPETは新規でサーキュラーペット、来期入札で過熱必至か
2024年09月09日【2024年度下期 PETボトル入札結果】上期より35円上昇し、落札単価-84.5円/kgに協栄産業グループが巻き返し、東西格差薄まる
2023年01月23日【東京23区】全区でプラスチック脱焼却へ、プラ新法後押し 一括回収のモデル実施、残す3区でも検討進む
2024年11月18日【英国】2030年のリサイクル目標を大幅に下方修正(69%→55%)法整備の遅れと深刻な不況で、ケミカルリサイクルも遅れ
2024年01月26日【シタラ興産】埼玉で一廃・産廃焼却施設に122億円投資2027年に稼働予定、年間1万5000MWの発電も
2024年11月18日 コラム
東大阪市は大阪市の東に隣接した人口48万人の中核都市で、昔から「ものづくり」の街として有名である。市内には約5[...]
2024年10月28日 コラム
10月中旬にマレーシアを訪問した。古着のリユース事業において、マレーシアは今や世界で最も関係者から熱い視線を注[...]
2024年10月15日 コラム
恥ずかしながら10月20日が「リサイクルの日」ということを知らなかった。「ひとまわり(10)、ふたまわり(20[...]
2024年10月07日 コラム
『東京23区と都が「家庭ゴミ有料化」検討』と、フジテレビ系のFNNプライムオンラインが報じたのが9月16日。そ[...]