再生プラを使った製品が普及するためには、その環境価値が消費者にしっかり伝わり、認知されることが求められる。上辺だけで実態のない環境対応のキャッチコピーは、消費者を欺く行為として、「グリーンウォッシュ」と呼ばれる。海外では激しく非難され、訴訟にまで発展することもある。例えば、ファストファッション大手のH&Mが付けた環境配慮のタグや、ミネラルウォーター・エビアンのカーボンニュートラル表示は集団訴訟を受けている。
▼本当にリサイクルされた製品なのか?その曖昧さを回避するため、再生材が利用されたことを第三者が認証する仕組みも整いつつある。欧州ではドイツ発のISCC認証制度があるし、米国発祥ではGRSが先行している。最近では日本版の認証制度といえるSumpoとリサイクラー5社による「SPC認証プログラム」の取り組みも発足した。ブランドオーナーや石油化学メーカーでどれだけ取り入れるのか、今後の展開が注目される。
▼認証制度を運用する中で、必要なのが静脈から動脈の輪をなすトレーサビリティの追跡。複数の主体が絡むので、台帳をつけて、一連の流れを追っていかなければならない。これをCircularize(サーキュラライズ)というオランダのベンチャー企業が、ブロックチェーン技術を使って追いかける仕組みを確立した。同社には旭化成が出資し、丸紅・アミタとの合弁プロジェクトなども手がける。10月末には日本にオフィスを設けるそうだ。循環を確かなものにする仕組みづくりも熱を帯び始めている。
2025年01月14日【プラニック】 ヴェオリアが昨年12月に撤退し、豊田通商が株式承継本格稼働からわずか2年、採算や品質改善でもハードル
2025年01月14日【積水化学工業】再生材100%の雨水貯留材の販売伸長需要増に対応した高品質の原料確保へ
2024年09月09日【2024年度下期 PETボトル入札結果】上期より35円上昇し、落札単価-84.5円/kgに協栄産業グループが巻き返し、東西格差薄まる
2024年01月26日【シタラ興産】埼玉で一廃・産廃焼却施設に122億円投資2027年に稼働予定、年間1万5000MWの発電も
2023年01月23日【東京23区】全区でプラスチック脱焼却へ、プラ新法後押し 一括回収のモデル実施、残す3区でも検討進む
2024年12月27日 コラム
米空軍のフライトジャケットに由来する MA-1 ジャケット。東京・神楽坂で3日間限定のポップアップストアで販売[...]
2024年12月23日 コラム
ひと昔前は、大手流通・小売企業が廃棄物や資源物で収益を得る発想はほとんどなかった。しかし今では、各店舗で出る資[...]
2024年12月09日 コラム
韓国・釜山で開催されたプラスチック条約交渉会議。会場には各国の文化を映し、パナマハットを被る人やインドネシアの[...]
2024年12月02日 コラム
プラスチックの原料となる化学物質には有害性を持つものも少なくない。そこで「化審法」という法律がそのリスクを評価[...]