
年末からたまたま読み始めた本の1冊が「奇跡の生還へ導く人―極限状況の『サードマン現象』(ジョン・ガイガー著)」だった。遭難や事故、災害といった過酷な状況から生還した人々が証言しているのが、「サードマン」と呼ばれる実体のない案内人の存在だった。著者はこれらを神秘的現象と片づけず、多くの研究者の資料などにあたって、単調さや喪失感によるストレス、低温や低酸素などといった内的・外的要因を探る。結論的には、極限下での脳が生み出した知覚現象なのだが、それでも生還に導いた潜在能力への謎は残る。
▼正月からたて続けに北陸地震、飛行機事故が発生し、多数の人が生死と紙一重だった状況を過ごしたことは想像に難くない。普段からの想定や備え、訓練がいかに重要かを改めて思い知る。同時に危機的な状況から救われた人々がいる奇跡に驚かずにはいられない。先述の書は「乗り越えられそうにない障害を克服し、生還するためのカギは、まず、目の前の恐ろしい状況にどうにかして打ち勝てる、自分は生き延びるというシンプルな信念を持つことである」と諭す。
▼命が懸かった状況と同一線上には語れないが、プラスチックのリサイクル事業もこれまで死の淵とともに歩んできた。マテリアルリサイクルはバージン原料の価格変動の波にのまれ、ケミカルリサイクルは技術的な蓄積が乏しく、巨額投資が要るスケールアップにも壁が立ちはだかった。幾多のプロジェクトが撤退を余儀なくされたが、再び法制度や補助金が後押しし、新たなプラスチックのリサイクル事業が勃興期を迎えている。事業主体へサードマン的な存在となりえるか、専門媒体としても身の引き締まる思いである。
2026年01月26日【環境省】自動車リサイクル制度の課題や今後の方向性を議論ASR再資源化や資源回収インセンティブ制度の状況共有
2026年01月26日【出光興産/CRJ】年間処理能力2万tの油化ケミカルリサイクルプラント竣工廃プラの前処理設備併設、回収インフラ企業と連携拡大も
2026年01月26日【協和産業】洗浄粉砕装置のパイオニアが描くプラスチックリサイクルメーカー視点を強みに、製品開発や成形加工にも参画
2026年01月27日【経済産業省】化審法の規定変更、BAT報告でリサイクル材は一部緩和も
2026年01月26日【2026年1月のPETボトル市況】事業系は横ばいも、供給過多の関東でじり安家庭系の容リ入札では、R2規制緩和が焦点に
2026年01月26日 コラム
欧州で、ELV規則が暫定合意に至った。これまでも、世界の環境規制に大きな影響を与えてきたEUの決断とあっては、[...]
2026年01月14日 コラム
新年の風物詩となったマグロの初競りで、寿司チェーン・すしざんまいを運営する㈱喜代村が青森・大間産のクロマグロを[...]
2025年12月22日 コラム
12月10~12日に、東京ビッグサイト・東ホールで実施された「エコプロ2025」。SDGsWeek EXPO2[...]
2025年12月15日 コラム
環境省は、循環経済への本格的な移行に向け、「再生プラスチック集約拠点構想」を描いているという。これは、既存の再[...]