
年末からたまたま読み始めた本の1冊が「奇跡の生還へ導く人―極限状況の『サードマン現象』(ジョン・ガイガー著)」だった。遭難や事故、災害といった過酷な状況から生還した人々が証言しているのが、「サードマン」と呼ばれる実体のない案内人の存在だった。著者はこれらを神秘的現象と片づけず、多くの研究者の資料などにあたって、単調さや喪失感によるストレス、低温や低酸素などといった内的・外的要因を探る。結論的には、極限下での脳が生み出した知覚現象なのだが、それでも生還に導いた潜在能力への謎は残る。
▼正月からたて続けに北陸地震、飛行機事故が発生し、多数の人が生死と紙一重だった状況を過ごしたことは想像に難くない。普段からの想定や備え、訓練がいかに重要かを改めて思い知る。同時に危機的な状況から救われた人々がいる奇跡に驚かずにはいられない。先述の書は「乗り越えられそうにない障害を克服し、生還するためのカギは、まず、目の前の恐ろしい状況にどうにかして打ち勝てる、自分は生き延びるというシンプルな信念を持つことである」と諭す。
▼命が懸かった状況と同一線上には語れないが、プラスチックのリサイクル事業もこれまで死の淵とともに歩んできた。マテリアルリサイクルはバージン原料の価格変動の波にのまれ、ケミカルリサイクルは技術的な蓄積が乏しく、巨額投資が要るスケールアップにも壁が立ちはだかった。幾多のプロジェクトが撤退を余儀なくされたが、再び法制度や補助金が後押しし、新たなプラスチックのリサイクル事業が勃興期を迎えている。事業主体へサードマン的な存在となりえるか、専門媒体としても身の引き締まる思いである。
2026年09月04日【容リプラ・製品プラ】
富山環境が1万t弱を期中辞退、容リ協が振り替えへ
初の固形燃料化や自治体に焼却処理の差し戻しも
2026年09月08日【容リ入札制度見直し】
来年度以降、新枠設置やジョイントグループ制度開始へ
高品質再生材の供給へ向け、動静脈連携を促進
2026年09月18日【連載/第7回 キラリ環境ベンチャー100選】 ㈱JOYCLE 小柳裕太郎代表取締役社長CEO
ごみを「運ばず」「燃やさず」「資源化」を実現する
廃棄物処理を再設計する新インフラ
2026年09月08日【2026年度下期 PETボトル入札結果】
落札平均は-52.4円/kg、上期から20.7円上昇
エフピコが1.2万tに急増、ボトルからシート用途へ分散
2024年01月26日【シタラ興産】
埼玉で一廃・産廃焼却施設に122億円投資
2027年に稼働予定、年間1万5000MWの発電も
2026年09月18日 コラム
フランスの思想家ジャン・ボードリヤールが1970年代以降に提唱した「シミュラークル」という概念がある。現代社会[...]
2026年08月26日 コラム
7月28日に熊本県を震源として発生した「令和8年熊本地震」。被災地では多くの地域住民が避難生活を余儀なくされて[...]
2026年08月12日 コラム
インドネシア・バリ島は、かつて日本人にとってアジアを代表するリゾート地だった。1990年代から2000年代にか[...]
2026年07月17日 コラム
飲料容器の高度な自動選別を実現する新たなAI機器が、廃棄物処理の現場に姿を現す。今年末に埼玉県のウム・ヴェルト[...]