
素材産業でリサイクル材が積極的に使われるようになったのはいつ頃からなのか。製紙産業では1960年代から古紙の回収量が増え始めた。また、鉄スクラップも電炉メーカーが本格的に設備投資を始めたのが、やはり1960年代だ。1970年代には古紙再生促進センター、日本鉄リサイクル工業会がそれぞれ立ち上がった。その再生の歩みは60~70年ほどにもなる。社歴100年超えの古紙問屋や鉄スクラップ業者が多数あることも鑑みると、再生資源としての歴史は長い。
▼一方、石油化学メーカーには、再生プラスチックを原料として使う商慣習が根付かなかった。その要因は、「バージン材の破格の安さ」と「プラスチックや製品の高機能化・複合材化」にある。再生プラスチックは処理や物流のコストが嵩み、コスト面でバージン材の優位性が覆ることはなかった。また、高機能化・複合材化こそがプラスチックの本質であり、その開発スピードはますます加速している。一部でモノマテリアル化が進んでも、進化に逆行する流れは基本的にはありえないだろう。
▼プラスチックの再生利用には、サプライチェーンの最上流にある石油化学メーカーにリサイクルの蓄積が乏しかった。現在、認証制度やトレーサビリティ、ブランディングといった信頼性の向上によって付加価値につなげる試みもあるが、どこまで状況を打破できるか。リサイクラ―側に用途開発を託すのも荷が重く、再生利用の経験を蓄積するため、動静脈が連携して失われた60~70年を取り戻すにも、相応の時間を要するだろう。
2026年04月27日【独占インタビュー】野添産業・野添社長×オリックス・篠崎担当部長M&Aの舞台裏、ストレッチフィルム再生の雄に聞く
2026年04月27日【中央倉庫】内外からのPET樹脂の物流事業でトップシェアPETリサイクル需要の拡大捉え、ノウハウ蓄積
2026年04月06日【指定ごみ袋】 中東緊迫で自治体指定ごみ袋の供給に不透明感 韓国で買い占め騒動発生、日本にも波及懸念
2026年04月27日【川上産業】梱包資材プチプチにPCR材活用、2030年に配合率55%へ容リ材のプラ段「エコリアルボード」でグッドデザイン賞
2026年04月30日【大栄環境】効率的な廃棄物処理を加速させる、静脈大手の最適化戦略収集運搬からエネルギー創出までワンストップ体制の未来
2026年04月30日 コラム
環境省の職員数は約3,000人。中央官庁も人手不足で、いわゆる「プロパー職員」は全体の3分の1。残るは地方自治[...]
2026年04月22日 コラム
今年もプロ野球開幕の季節がやってきた。私事にはなるが、長年にわたり家族そろってのスワローズファンであり、シーズ[...]
2026年03月30日 コラム
今月から「キラリ環境ベンチャー100選」という新連載をスタートした。環境・リサイクル業界で存在感を高めているベ[...]
2026年03月09日 コラム
年初のベネズエラへの強硬対応に続き、3月にはイランに対する軍事作戦が行われるなど、米国の唐突とも映る判断に世界[...]