ある取材先から原稿中の「バージン」という表現に性的なイメージがあって、まずくないですか?との指摘を受けた。リサイクルされた再生品のプラスチックに対して、石油由来のものをバージンと呼ぶことは、関係者の間で一般的だ。バージン=処女と結びつけて妄想したのだろうか。個人的には過剰な言葉狩りには抵抗感がある。ただ、周りの女性スタッフに不快に感じるのかと聞いてみたら、「気づかなかったが、そう言われたら気にする人もいるかも知れない」と一定の共感を示す声も返ってきた。
▼とはいえ、スーパーマーケットで売られているオリーブオイルには、大きく表示されているし、結婚式でバージンロードと呼ぶこともいまだ受け入れられている。大手経済紙の最近の記事にもバージンとの記載があったので、いわゆる「記者ハンドブック」の中でもNGワードにはなっていないのだろう。念のため、環境省リサイクル推進室に電話して聞いてみると、「特に問題ないと思いますよ」との見解だった。
▼一方で、変更した例もある。ティッシュペーパーの中には、原材料表示でいつからか「バージンパルプ」を「フレッシュパルプ」との表記に変えた製品がある。紙パルプ業界ではあまり浸透していない呼び方だが、消費者の反発を先回りして変更したのだろう。専門紙という媒体の性質上、むやみに表現を変えると混乱を招いてしまう弊害もある。業界をあげて変えていこうという動きであれば、メディアとして協力は惜しまないつもりだ。
2024年07月22日【プラ再生材利用の義務化】 中間とりまとめ案がパブコメ中、8月半ばまで行動変容につながる大手企業の自主目標設定に期待
2024年07月22日【プラスチックサーキュラーエコノミー推進協会】材料リサイクルの再商品化事業者22社が立ち上げ入札上限価格の見直しなど、政府へ要望書提出へ
2024年07月22日【SusPla(サスプラ)】再生プラの利用拡大に向け、認証制度創設へトヨタ自動車などの動脈企業も多数入会
2022年12月19日【エビス紙料】3月に愛媛工場開設、3工場でRPFを月間3600トン製造サーマルとマテリアルで資源化、海洋ごみも原料化に
2023年01月23日【東京23区】全区でプラスチック脱焼却へ、プラ新法後押し 一括回収のモデル実施、残す3区でも検討進む
2024年07月22日 コラム
今年6月にカンボジアを訪れた。6日間の視察日程で、首都・プノンペンと古都・シェムリアップを訪問し、カンボジアの[...]
2024年07月15日 コラム
プラスチックの再生材利用の義務化はどこまで進むのか。6月末に経済産業相の諮問機関である小委員会の取りまとめ案の[...]
2024年06月24日 コラム
まったく同じ内容であっても、読み書き言葉ではなく、話し言葉で説明して欲しいという一定数のニーズが存在する。活字[...]
2024年06月17日 コラム
週末の恒例行事が家族麻雀となっている。妻が「麻雀をやってみたい」と言ったのをきっかけだ。高校生の息子と中学生の[...]