ある取材先から原稿中の「バージン」という表現に性的なイメージがあって、まずくないですか?との指摘を受けた。リサイクルされた再生品のプラスチックに対して、石油由来のものをバージンと呼ぶことは、関係者の間で一般的だ。バージン=処女と結びつけて妄想したのだろうか。個人的には過剰な言葉狩りには抵抗感がある。ただ、周りの女性スタッフに不快に感じるのかと聞いてみたら、「気づかなかったが、そう言われたら気にする人もいるかも知れない」と一定の共感を示す声も返ってきた。
▼とはいえ、スーパーマーケットで売られているオリーブオイルには、大きく表示されているし、結婚式でバージンロードと呼ぶこともいまだ受け入れられている。大手経済紙の最近の記事にもバージンとの記載があったので、いわゆる「記者ハンドブック」の中でもNGワードにはなっていないのだろう。念のため、環境省リサイクル推進室に電話して聞いてみると、「特に問題ないと思いますよ」との見解だった。
▼一方で、変更した例もある。ティッシュペーパーの中には、原材料表示でいつからか「バージンパルプ」を「フレッシュパルプ」との表記に変えた製品がある。紙パルプ業界ではあまり浸透していない呼び方だが、消費者の反発を先回りして変更したのだろう。専門紙という媒体の性質上、むやみに表現を変えると混乱を招いてしまう弊害もある。業界をあげて変えていこうという動きであれば、メディアとして協力は惜しまないつもりだ。
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