2023年5月31日 PJコラム 

【コラム】再生プラスチックにも拡がる認証制度

PJコラム

 「脂肪を減らす」というフレーズに、つい目が行きがちだ。商品や広告の説明にじっくり目を通してから「実際はどうかねぇ」と独り言ちることしばしばだ。詳細な専門知識はなくても、それの本当のところを知りたい、見極めたいというのは、多くの人が思うところではなかろうか。プラスチックリサイクルの分野でもしかり。「リサイクル○%というけど、本当?」と疑念を抱かれないように、その証明があればわかりやすい。

 ドイツの国際認証協会ISCC(International Sustainability and Carbon Certification)は、持続可能性と炭素に関する認証プログラムを持つ。中でもISCC PLUS認証は、廃プラスチックリサイクルに関する認証で、バイオマスやリサイクルの原材料とそれら製品が持続可能であることと、サプライチェーンでの適切な管理を担保する第三者認証制度のこと。複雑な生産工程とサプライチェーンを持つバイオマスや再生由来原料使用を推進させるマスバランス(物質収支)方式で有効な認証制度だそうだ。

 基礎化学品や産業ガスを製造するレゾナック(旧:昭和電工㈱)川崎事業所はこのほど、水素、アンモニア、アクリロニトリルの3製品でISCC PLUS認証を取得した。いずれも使用済みプラスチックをケミカルリサイクルして製造した製品で、使用済みプラスチック原料での認証の取得は国内初だという。今後、マスバランス方式により、使用済みプラスチック由来特性として割り当て、販売するようだ。同認証は企業イメージや評価の向上が期待でき、国際取引での信頼性や可能性も高める。トレーサビリティを保証し、それが正確であることを、取引先や消費者にも示せる。

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