Getty Images©
海洋プラスチック汚染を解決する条約策定に向けた政府間交渉の第2回会合(INC2)が5/29~6/2までフランスのパリで開催された。日本からは外務省・環境省・経済産業省から約10名の政府代表団が出席し、条約の要素項目などについて議論した。日本は「一律規制は適切ではなく、国別行動計画を推進していくべき」との立場で、事前に提出した意見書や新たに加盟した高野心連合(HAC)でも同様の主張を展開した。次回は11月のケニアでの会議までに「ゼロ・ドラフト(骨子たたき台)」が公表され、2024年末の策定に向けて、さらに議論を深める方針。
政府間交渉の会合(INC)は、プラの原料供給から生産・消費・廃棄までのライフサイクル全体を対象に、国連環境計画(UNEP)が2022年秋に法的拘束力を伴う国際条約を制定すると決議し設置したもの。先立って4月に札幌で開かれたエネルギー・環境G7会合でも、「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」を10年前倒しした2040年までにプラスチック海洋汚染をゼロにする目標で合意していた。条約会合は2回目の開催で約170カ国が参加した。今回の主題は条約がカバーする範囲や目的、義務などといった基本的な要素について。次回までのゼロ・ドラフト(たたき台)の原案作成に向けて、2グループに分かれて話し合ったという。
日本は、プラスチックの生産抑制といった一律規制は適切でない、との立場を貫いた。国ごとにプラスチックの使用や廃棄に関する状況は異なっており、あくまで国別行動計画に基づいて各国が推進していくべきという主張を展開している。会合に先立ち、今年2月にUNEPに提出された意見書でも、同様の内容だった。
直前の5月26日には、条約交渉に参加する有志国で構成される「プラスチック汚染対策の条約策定交渉に関する高野心連合(HAC)」に参加を表明した。一律規制の立場に翻ったのかとみられたが、そうではなく、このHACの中でも日本の立場をしっかり説明し、不利にならないよう主張した。米国やシンガポールが比較的、日本に近い主張内容だという。
…
この記事は有料会員記事です
▼残りの82%を読むには、会員登録が必要です▼
この記事は有料サービスをご契約の方がご覧になれます。
契約されている方は、下記からログインを、
契約されていない方は1か月の無料トライアルからお試しいただけます。
2026年10月28日【インタビュー】
農林水産省 輸出・国際局 規制対策グループ 大臣官房
新事業・食品産業部 外食・食文化課 食品ロス・リサイクル対策室
~日本産の食品輸出に迫るPPWRの新たなハードル
お茶・牛肉等の包装材に求められる対応とは~
2026年10月28日【2026年10月のPETボトル市況】
廃PETボトル、発生減と争奪戦で一段高に
大手の原料囲い込み、中国産PETのAD関税失効も焦点に
2026年10月28日【PPWRの原則適用開始】
2030年に向けて厳格化する包装規制
日本企業への影響は?!
2026年10月21日【華興】
4万t/年のPETボトルをスマートファクトリーでフレーク化
高度選別ライン・生産管理システムの機械販売も展開へ
2026年10月21日【イタリア・ミラノからの資源循環通信】
第4回「プラスチックごみの選別施設」
国立環境研究所 河井紘輔氏
2026年10月28日 コラム
補助金は、申請すれば必ず採択されるものではない。公募要件を満たすのは大前提として、事業の持続可能性や社会実装へ[...]
2026年10月21日 コラム
産廃業界では、サイバー攻撃を受けずとも、営業機密が丸裸にされているかのようだ。再資源化高度化法で創設された報告[...]
2026年09月25日 コラム
9月8日、東京都環境局が主催する「第2回サーキュラーエコノミーサロン」を取材した。イベントに参加した17社の取[...]
2026年09月18日 コラム
フランスの思想家ジャン・ボードリヤールが1970年代以降に提唱した「シミュラークル」という概念がある。現代社会[...]