2025年7月21日 PJコラム 

【コラム】
ガンプラで学ぶ環境教育、未来のエコ人材にも

PJコラム

 子供時代にタイムスリップして、ぜひとも受けたい授業がある。㈱バンダイナムコホールディングスの子会社、㈱BANDAI SPIRITSが提供している「ガンプラアカデミア」である。プラモデル工場の見学映像を見たり、プラモデルの組み立て体験を通して、ものづくりを学べる、小学5年生の社会科に対応した授業教材だ。この授業、年間で全国3,568校、22万4,304人を超える児童が参加し(2024年度)、累計の参加児童数は80万人を超えている。学校の授業でガンダムをつくることができるとは、何と羨ましい。

 ▼そう思うのは何もプラモデルづくりだけではない。授業で組み立てたプラモデル以外の残ったランナー(型枠)のマテリアルリサイクルの実演を見られるオプションプログラムが用意されているのだ。射出成形機を搭載した全長9m、全幅2.5m、全高3.6mのトラック(ウイング車)が学校にやってきて、目の前でマテリアルリサイクルを実演してくれるという取り組みだ。実演前の授業では、身の回りのプラ製品の種類、使用済みプラの洗浄・分別の必要性、企業がプラリサイクルする重要性などを学ぶ。

 ▼こうした環境教育やリサイクルに関する教育の充実は、プラリサイクル業界に多方面でポジティブな影響を与えるだろう。将来的に環境意識の高い消費者や企業人材が育てば、ものを買う際にリサイクル製品を積極的に選ぶようになるなど、消費行動も変化する。リサイクル工程を実際に目にする教育プログラムにより、未来の担い手である子どもたちのリサイクル技術への理解は深まり、業界の信頼感が増すことはもちろん、資源循環も一層促進されるはずだ。

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