またもRPFが蚊帳の外に置かれた感が否めない。4月から施行されるプラ新法に則り、自治体が「容リプラ+製品プラ」を一括回収して再商品化計画を作成する場合でも、容リのリサイクル手法に準拠することになった。つまりマテリアルリサイクルとケミカルリサイクルが優先で、RPFによる熱回収は緊急避難的・補完的な場合のみしか認められない。プラ新法の条文では、再商品化の手法に燃料として位置づけながらも、1/19に閣議決定された基本方針では、しっかりと再商品化計画に容リ法が適用されることが謳われた。
需要を拡大してきた固形燃料のRPFは、2010年代の福島原発事故後のバイオマスブームのときも、そして今回のカーボンニュートラルの石炭エネルギー代替の追い風を受けても、他のリサイクル手法と横並びとならなかった。今後RPFは80万トンの新規需要を見込むため、プラ新法で集める製品プラを原料利用できることが期待されたのだが。実質、容リのマテリアルリサイクルの過程では、残渣として24%がRPFに回る。そのため自治体が独自に作れる再商品化計画では、余計なコストをかけないRPF向けのスキームこそ合理的な策に思われたのだ。
業界団体である日本RPF工業会は、これまでJIS規格を取得したり、外国人研修制度の認可に動いたり、業種として地位向上を図ってきた。制度上はリサイクル手法に認められない辛酸を幾度も舐めながらも、競争力を磨き続ける逞しさに感服せずにいられない。
2024年04月15日【直富商事・第3工場】長野市内で初のRPF製造工場(年間3千トン)を稼働AI搭載のアーム・選別機導入、省人化の次世代型工場に
2024年04月15日【マツダ】廃プラと古紙で相乗効果、今年5月に1ライン増設事業系ごみ袋でクローズド実現、革新的事業も模索中
2023年01月23日【東京23区】全区でプラスチック脱焼却へ、プラ新法後押し 一括回収のモデル実施、残す3区でも検討進む
2024年04月15日【ExtraBold】3Dプリンタを軸とした新たなプラ資源循環コンパクトでシステム化した新型機を普及へ
2022年08月30日【容リPET 2022年度下期速報】PETボトルの落札平均価格が115円/kgにバージン市況軟化の中、過去最高値を更新 FREE
2024年04月15日 コラム
ファーストペンギンという言葉がある。常に集団で行動するペンギンの中で、天敵がいるかもしれない海に向かって、真っ[...]
2024年04月08日 コラム
紅麹を含むサプリメントが健康被害を引き起こし、騒動となっている。この「機能性表示食品」というのは、2015年に[...]
2024年03月25日 コラム
先日、直富商事(本社・長野市)が新設した第三工場を取材した。混合廃棄物の中間処理施設で、この分野では日本で初め[...]
2024年03月18日 コラム
サーキュラーペット津山工場の竣工式(3月14日)に、サンドリン・ムシェ在京都フランス総領事が来賓として招かれ挨[...]