オミクロン株の爆発的な流行によってコロナが再び猛威を振るっている。これ以前、第5波が過ぎ去ったかのような頃、ある研究機関の研究員が「プラスチックがなければ、コロナの流行はもっと広がっていた」と話していたと漏れ聞いた。
確かにそうだ。生活するうえで絶対に手放せなくなったマスク。装着されているその約6割が不織布マスクだそうだ。天然繊維や化学繊維もあるが、一般的にはポリプロピレンやポリエステルなどの合成繊維。大手メーカーの商品には「ウイルス飛沫99%カット」するとうたっているものもある。
医療機関をはじめ感染のリスクが高い現場で必要となる防護服もPPスパンボンドといった高性能な合成繊維が使われている。そのほか、ポリカーボネートの保護ゴーグル、発泡PPやPET樹脂を使ったフェイスシールドなどいろいろだ。いずれもワンウェイ使用でリデュースに反してしまうが、そのことの言及はここでは避ける。ともかく、それらプラスチック製品のコロナ対策への貢献は計り知れない。
その研究員は自身の著書の中で、医療用など使い捨てにしないといけない分野については、カーボンニュートラルによってCO2を実質的には増やさないバイオマスプラスチックにすべきと述べている。
プラスチックを手放すことはできない。しかしプラスチックは本当に悩ましい。今日も不織布マスクを付けて取材に出かける。
2023年09月22日【リファインバースグループ】今年度末完工予定の三菱ケミカルの油化設備へ廃プラ供給ケミカルリサイクル向けの前処理をあおぞらが担う
2022年08月30日【容リ下期速報】PETボトルの落札平均価格が115円/kgにバージン市況軟化の中、過去最高値を更新 FREE
2023年09月19日【プラ汚染対策条約】ゼロドラフトを公表、第3回会合のたたき台に国別行動計画を主軸に、再生プラ利用率の設定も
2023年09月15日【容リプラ・製品プラ】来年度、86自治体で製品プラ1万8千トン見込むTBMは横浜市の容リプラ約3000トンを途中辞退
2023年01月23日【東京23区】全区でプラスチック脱焼却へ、プラ新法後押し 一括回収のモデル実施、残す3区でも検討進む
2023年09月22日 コラム
近所の小学校ではPTAがアルミ缶回収を行っていて、決められた日に子どもが各々、袋に詰められた空き缶を持って行く[...]
2023年09月15日 コラム
周知のとおり、日本の廃プラリサイクルはサーマルリサイクルが62%を占めており、数量にして510万トンの廃プラが[...]
2023年08月28日 コラム
歴史的な円安進行にも関わらず、衛生用紙の輸入量は一定の量が継続している。衛生用紙とは、ティッシュ・トイレットペ[...]
2023年08月21日 コラム
サフ(SAF=持続可能な航空燃料)という柔らかな語感もあって、緩やかな策で航空業界に働きかけるのかと思っていた[...]