富士のビジネスホテルに滞在したときのこと。前日の痛飲による喉の渇きも手伝ってか、翌朝に飲んだ水道水が感動的に美味しかった。「この水は飲めます」との表記はよく見かけるが、そこは富士山麗の地下水を引いているとのこと。世界でも、水道水を安全に飲める国はわずか9ヵ国ほどしかない。先進国でも数少なく、その中でも日本の安全性やクオリティはトップクラスだ。海外の訪問客へのウリとされる日本の安全性は、水道水にも言えるのだ。
▼ところが、日本人は水道水を直接飲む機会が減ってきているようだ。自分でお茶を入れるような習慣も廃れつつある。取材先でも、感染対策が決め手となって、飲み物をPETボトルで出されることがほとんどとなった。ライフスタイルの変化といえばそれまでだが、2030年までにSDGsの6項目にある「安全な飲み水の確保」と、プラ資源循環戦略で掲げる「ワンウェイ・プラの25%排出抑制」という2つの命題にどう取り組むべきなのか。
▼全清飲の統計によると、PETボトル入り清涼飲料水の品目別生産量でミネラルウォーターが2位に付け、シェアの約18%を占めている。ミネラルウォーターを飲む動機は「おいしさ」や「健康維持」といったもの。欧米に比べると販売伸長の余地もあり、飲料メーカーは再生PETボトルの使用比率を増やしている。だが、PETボトル循環にかかる膨大なコストを考えると、水道水の価値を見直し、上手に付き合うことが割と身近な脱プラ策なのかも知れない。
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