
富士のビジネスホテルに滞在したときのこと。前日の痛飲による喉の渇きも手伝ってか、翌朝に飲んだ水道水が感動的に美味しかった。「この水は飲めます」との表記はよく見かけるが、そこは富士山麗の地下水を引いているとのこと。世界でも、水道水を安全に飲める国はわずか9ヵ国ほどしかない。先進国でも数少なく、その中でも日本の安全性やクオリティはトップクラスだ。海外の訪問客へのウリとされる日本の安全性は、水道水にも言えるのだ。
▼ところが、日本人は水道水を直接飲む機会が減ってきているようだ。自分でお茶を入れるような習慣も廃れつつある。取材先でも、感染対策が決め手となって、飲み物をPETボトルで出されることがほとんどとなった。ライフスタイルの変化といえばそれまでだが、2030年までにSDGsの6項目にある「安全な飲み水の確保」と、プラ資源循環戦略で掲げる「ワンウェイ・プラの25%排出抑制」という2つの命題にどう取り組むべきなのか。
▼全清飲の統計によると、PETボトル入り清涼飲料水の品目別生産量でミネラルウォーターが2位に付け、シェアの約18%を占めている。ミネラルウォーターを飲む動機は「おいしさ」や「健康維持」といったもの。欧米に比べると販売伸長の余地もあり、飲料メーカーは再生PETボトルの使用比率を増やしている。だが、PETボトル循環にかかる膨大なコストを考えると、水道水の価値を見直し、上手に付き合うことが割と身近な脱プラ策なのかも知れない。
2025年12月01日【中華系リサイクラー4社に聞く】中国の廃プラ輸入禁止を経て、事業方針を転換日本で拓くプラスチックリサイクルの可能性
2025年12月01日【岡田商事】家電由来のMIXプラを月間2,000t受け入れペレット化独自の高度選別技術を磨き、大半を中国へ安定輸出
2025年11月24日【萩原工業】リサイクルプラスチックの粘度を均一化する技術を開発三井化学と連携し、設備の製造・販売を開始
2025年12月01日【廃プラ・再生製品の輸出入動向】アジア輸入規制がもたらす今後の国際循環と対応策
2025年01月14日【プラニック】 ヴェオリアが昨年12月に撤退し、豊田通商が株式承継本格稼働からわずか2年、採算や品質改善でもハードル
2025年12月01日 コラム
改正資源有効利用促進法(資源化法)で自主目標と定期報告の対象となるプラスチックは、自動車・家電・容器包装の3品[...]
2025年11月25日 コラム
去る11月6日、(一社)日本RPF工業会が開催する「第9回 安全大会」を取材した。RPF製造工場で起こりがちな[...]
2025年11月03日 コラム
慢性的な人材不足に陥っている現在の日本。業界内で言っても、特に中間処理施設をはじめとするリサイクル企業は、3K[...]
2025年10月27日 コラム
来年度の容リ入札制度の見直し方針が示された。検討会は計2回開かれ、安定枠の廃止や上限価格の適正化など、概ね材料[...]