
容リ協が実施する下期のPETボトル落札平均価格が115円/kg(有償)を付けた。過去最高値を更新しただけでなく、100円台という大台を突破した。輸出向けに破砕・洗浄したフレーク価格よりも、国内で流通するベール品の価格のほうが高い異常事態となっている。飲料メーカーが再生PETボトルを積極的に使う方針を打ち出し、再生処理設備の増設ラッシュが起きたことが、こうした超高値相場を牽引してきた。有償での落札率も99.2%を記録し、有価物として資源価値は定着している。自治体による独自ルートへの切替えも散見され、そろそろ容リルートの再商品化義務から外すことも、本格的に議論すべきではないか?
これから第三者的な役割として期待したいのは、安定性や信頼性を高める取組みだ。例えば「PETボトルリサイクル推奨マーク」というものがあるが、再生ボトルではほとんど使われていない。飲料メーカー各社が再生原料の使用比率を主張するだけだ。リサイクルを担保するためにも、第三者による認証制度があっても良いのではないか。また、PETボトルの再生処理設備がこれほど増強された中でも、各工場での原料の消費量や在庫量の動向データを集約し、共有する機構がない。個社では難しくても全体のデータであれば、競争法やコンプライアンスの観点からも可能だ。ひいては思惑買いによる原料コスト増を避けつつ、生産計画の見通しも立てやすくなる。PETボトルのリサイクルは、次なるステージに向かっていくのではないか。
2025年12月08日【容リ協ルートの入札制度】2026年度の入札方法を一部変更 事業者の落札可能量の活用最大化へ
2025年12月08日【展示会現地レポート】「第5回サスマ展」にみるX to Car技術の最新動向自動車部品向けリサイクル加速、各講演でも注目テーマに
2025年12月08日【(一財)家電製品協会】家電リサイクル法施行から25周年を祝す家電業界関係者、政府など200人が参加
2025年12月08日【2025年10月の廃プラ輸出統計】量は前年同月比で25%減、円安受け平均単価値上がりPVCやPETフレークは大きく上昇、他の品種は下落
2025年12月08日【日本PETボトルリサイクル推進協議会】PETボトルリサイクルの動向をまとめた年次報告書公表ボトルtoボトル比率が37.7%に上昇も各社で濃淡生じる
2025年12月01日 コラム
改正資源有効利用促進法(資源化法)で自主目標と定期報告の対象となるプラスチックは、自動車・家電・容器包装の3品[...]
2025年11月25日 コラム
去る11月6日、(一社)日本RPF工業会が開催する「第9回 安全大会」を取材した。RPF製造工場で起こりがちな[...]
2025年11月03日 コラム
慢性的な人材不足に陥っている現在の日本。業界内で言っても、特に中間処理施設をはじめとするリサイクル企業は、3K[...]
2025年10月27日 コラム
来年度の容リ入札制度の見直し方針が示された。検討会は計2回開かれ、安定枠の廃止や上限価格の適正化など、概ね材料[...]