工場外観
東海地区で最大規模の廃PETボトルのサプライヤーであるクレス名古屋(本社=名古屋市千種区、竹内久祥代表取締役)の選別・圧縮工場を訪問した。同社は回収したPETボトルの圧縮品を再生処理事業者などに月間500トン供給し、最近では工場由来の産廃プラも月間500トンほど扱っている。PETボトルは収集効率が悪く、市中から数百トン規模の量を集めることは容易ではない。同社の場合、自販機オペレーターのグループ会社として創業し、事業系PETボトルの選別・圧縮の工程に特化してきたことで、繊維・シートから再生ボトル向けまで需要の変化にも対応してきた。未曾有のPETボトル市況の高騰に沸く中、事業系PETボトルのリサイクラーの展望を聞いた。
クレス名古屋は、自動販売機設置メーカーのタケショウ(本社=愛知県半田市、竹内義晴代表取締役)のグループ会社として2000年3月に創業した。親会社であるタケショウは東海地区で最大の独立系のいわゆる自販機オペレーターだ。最盛期は1万カ所の自動販売機の設置と飲料供給を手掛けた実績を持つ。現在は、名古屋市、半田市、小牧市、豊川市、静岡県焼津市、三重県鈴鹿市の6カ所に営業所を構える。
スーパー等の排出元を回る自家収集車両
タケショウは自販機に飲料を供給した帰り便で、自販機横のリサイクルボックスからPETボトル・ビン・カンの3種の飲料容器を回収している。各営業所へ持ち帰った飲料容器を、クレス名古屋の4トン回収車両や協力会社の産廃許可車両が収集。飛島村にあるクレス名古屋の選別・圧縮工場へ持ち込むというわけだ。ちなみに、自販機オペレーターが自販機から使用済み飲料容器を営業所に持ち帰るまでは自社廃棄物とみなされるため、許可は不要だ。
…
この記事は有料会員記事です
▼残りの83%を読むには、会員登録が必要です▼
この記事は有料サービスをご契約の方がご覧になれます。
契約されている方は、下記からログインを、
契約されていない方は無料トライアルをご利用ください。
2022年08月30日【容リ下期速報】
PETボトルの落札平均価格が115円/kgに
バージン市況軟化の中、過去最高値を更新 FREE
2023年02月28日【容リルート入札結果速報】
PETボトルはバージン安で、半値近くまで下落
初の一括回収のプラスチック入札は処理費上昇 FREE
2023年01月10日【スペイン】
英国に続きプラスチック税導入、EU加盟国では初
0.45ユーロ/kg課税、再生プラ市況への影響は?
2023年02月13日【PETボトル】
公取委が廃PETボトルの実態調査に乗り出す
大手飲料メーカーによるBtoB契約の手法が焦点か
2023年03月27日【日本プラスチック工業連盟】
22年プラスチック原材料生産・製品販売ともに減少
コロナ禍が響いた20年比も下回り、脱プラが加速か
2023年03月27日 コラム
「明日は国際女性デーだなぁ」と何気なく頭に思い浮かべつつ、その日、取材に向かった先は世界40ヵ国・地域に営業展[...]
2023年03月20日 コラム
3月13日以降、マスク着用が個人の判断に委ねられることになったが、街中や電車の車内、飛行機でもまだまだノーマス[...]
2023年03月13日 コラム
音楽鑑賞・ライブ観賞・楽器演奏がライフワークになっている。コロナ禍で最も残念だったのはライブに行けないことだっ[...]
2023年03月06日 コラム
産業系の廃プラでは未だリサイクルが手付かずのものも少なくない。その1つが建廃系の廃プラだろう。一般社団法人日本[...]