【ケミカルリサイクル】
モノマー化をマイクロ波で効率的に行い、CO2も削減
マイクロ波化学との協働、昭和電工が3社目に

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 廃プラスチックを循環させるケミカルリサイクルの実装に向けて、マイクロ波化学㈱(大阪府吹田市)と化学メーカーが協働する事例が増えている。今年6月には昭和電工㈱と共同開発に取り組むことを発表し、昨年の三菱ケミカル㈱、三井化学㈱に続いて3社目となった。マイクロ波は電子レンジに使われることで知られるが、ある物質にターゲットを絞って直接エネルギーを注入することができる特徴がある。また主に電気からマイクロ波は作られているが、エネルギー効率が非常に高いため、製造業の従来方式に比べて、CO2排出量の大幅削減にもつながるメリットもある。この技術をケミカルリサイクルにも応用しようというわけだ。

 マイクロ波化学とは、どういった企業なのか?同社は2007年設立のスタートアップ企業で、三井物産出身の吉野巌氏と大阪大学でマイクロ波化学の研究をしていた塚原保徳氏が出会い、意気投合したことがきっかけ。これまでマイクロ波を大型設備で産業利用する例がなかったが、法令に適合したパイロットプラントで独自のアプローチで実証を重ねて克服。こうしたマイクロ波の技術プラットフォームを他社に提供することが同社の事業の核となっている。最近では脱炭素ブームも追い風になって、医薬品メーカーから化学メーカーまで受注案件数が大幅に増加。今年6月には東証グロース市場に株式上場も果たし、投資家からの注目も集まっている。

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