2021年12月2日 PJコラム 

コラム

 女優の木村多江さんにあこがれている。柔らかい物腰と、心地よい、ぬくもりのある声がとてもいい。その木村多江さんがNHK高校講座「科学と人間生活」という科目に出演している。設定は高校生らしき息子に、生活の中の科学を説明する母親である。

 この講座の「プラスチックの科学」がわかりやすい。多江ママは「プラスチックには大きく二つの種類があってね~」などと優しく語ってくれる。多江ママの説明によると、プラスチックは「チョコレートグループ」と「クッキーグループ」に分かれる。チョコレートは温めると溶けて、冷やすとまた固まって硬くなる。この特性に近いプラスチックは熱可塑性樹脂。一方のクッキーグループは熱硬化性樹脂。熱すると硬くなり、再加熱しても柔らかくならない。

 沖縄県の美ら海水族館の水槽は、熱可塑性のアクリル樹脂で作られている。巨大な水の圧力を支えるために水槽の厚みは60センチにもなる。厚さ4センチのアクリル板を何枚も張り合わせて厚みを持たせる。熱可塑性があるので自由に曲げることができ、トンネル型の水槽も実現した。

 そして、宇宙開発に結び付いた熱硬化性樹脂がポリイミド樹脂だ。JAXAはこのポリイミド樹脂を髪の毛の10分の1ほどの薄さにして、宇宙ヨット「イカロス」の帆に採用した。高耐熱性があり、電子部品などにも使われるポリイミド樹脂は、超極薄でも引っ張りの力に強い。イカロスはエンジンも燃料も必要なく、太陽の光を受けて進むというすごい宇宙船なのだそうだ。プラスチックには夢と浪漫がある。

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