2024年8月26日 PJコラム 

【コラム】一括回収と併行して歯ブラシを拠点回収

PJコラム

 板橋区は2022年8月から図書館や児童館の一部、商店街等、区内40カ所以上に回収BOXを設置して、使用済み歯ブラシを回収、リサイクルしている。これはライオン及び髙六商事(東京都文京区、村田敏代表取締役)との連携事業。3ヵ月に1度、各拠点から使用済み歯ブラシを回収。計量後、髙六商事株式会社のリサイクル工場に運搬する。2023年度の回収量は337キロだった。

 ▼今年度から廃プラスチックの分別回収をスタートした板橋区は、その開始を前に、区民へのプラスチック再資源化の啓発や環境教育の一環として何かできないかと模索していたところ、ライオンが墨田区と歯ブラシリサイクルを行っていることを知った。歯ブラシは毎日使う身近なもの。板橋区はライオンと協議し実施に至った。咋年度は歯ブラシをリサイクルした再生材を含んだプラスチックで、口腔ケアの際に使えるコンパクトタイプの手鏡を製作。手鏡には、区名の由来である旧中山道にかかる「板橋」などのイラストを印刷した。区が主催するイベントやお祭りで配布する。

 ▼同区は廃プラスチックの分別回収とは別に、歯ブラシ回収を継続実施する方針。回収量は徐々に増えてきており、今後はさらに増やしていきたいとする。回収量が増えれば、リサイクル後の活用の幅も広がるだろう。同事業で先行する墨田区はひと月に500~800本(2021年度実績)を回収、累計で750キロ、約6万本を回収している(2020年4月~24年4月)。一方、ライオンは2015年以降、企業や他の自治体とも連携して歯ブラシリサイクル活動を続けている。活動期間は2024年5月で丸9年となり、回収したハブラシは累計で21.7トン、約173.5万本となっている。

週間アクセスランキング

PJコラム »

プラスチック関連情報メディアのプラジャーナルでは購読者受付中です。古紙ジャーナルとの併読割引もございます。
Top