
アフターコロナのアクリル板廃棄ラッシュに、リサイクルの対応は素早かったように思う。動きとしては3つあった。①三菱ケミカルは2021年6月よりマイクロ波化学と実証実験を開始、②住友化学もケミカルリサイクル実証設備を愛媛工場(愛媛県新居浜市)を着工し、今秋にも稼働させる、③緑川化成工業は販売事業者としてプラ新法の「自主回収・再資源化事業計画」で認定を受けた。産廃業者には、オフィスや飲食店など排出元から相談・問い合わせが増えているといい、一時的ブームに終わらないリサイクルルートの構築が望まれている。
▼三菱ケミカルによると、世界のPPM(アクリル樹脂の原料)の市場は400万トンにも上るといい。需要は伸びており、日本でも20万トン前後に上るとみられる。使用後はまとまった量であれば、5~10円/kgほどで有価買取されるケースもある(物流経費は除く)。中間処理工場で選別・破砕して、60~70円前後で売却され、再びアクリル原料で使われることが一般的だったが、上記のように廃棄ラッシュを見越して、回収ルートやリサイクルの幅も拡がりつつある。
▼アクリル板は透過性、強度が高いだけでなく、リサイクル性にも優れる。住友化学による手法では、「透明性や強度などの基本物性は同水準を維持した上で、製品ライフサイクル全体の温室効果ガス(GHG)排出量を60%以上削減できる」という。リユースやリサイクルを前提とした製品開発が求められるとはいえ、突発的な出来事では、廃棄まで見越した製品設計が難しい。だが、事後対応であっても、各社が最新技術や経験を結集しながらリサイクルする体制が築かれ、今後の太陽光パネルといった他の品目のリサイクルでも活かされるのではないか。
2026年04月27日【独占インタビュー】
野添産業・野添社長×オリックス・篠崎担当部長
M&Aの舞台裏、ストレッチフィルム再生の雄に聞く
2026年04月30日【大栄環境】
効率的な廃棄物処理を加速させる、静脈大手の最適化戦略
収集運搬からエネルギー創出までワンストップ体制の未来
2026年04月30日【インタビュー】
環境省 資源循環制度推進室・河田陽平室長
再生材の安定供給と市場構築に向けた
「再生プラ集約拠点構想」とは?
2026年04月27日【中央倉庫】
内外からのPET樹脂の物流事業でトップシェア
PETリサイクル需要の拡大捉え、ノウハウ蓄積
2026年04月06日【指定ごみ袋】
中東緊迫で自治体指定ごみ袋の供給に不透明感
韓国で買い占め騒動発生、日本にも波及懸念
2026年04月30日 コラム
環境省の職員数は約3,000人。中央官庁も人手不足で、いわゆる「プロパー職員」は全体の3分の1。残るは地方自治[...]
2026年04月22日 コラム
今年もプロ野球開幕の季節がやってきた。私事にはなるが、長年にわたり家族そろってのスワローズファンであり、シーズ[...]
2026年03月30日 コラム
今月から「キラリ環境ベンチャー100選」という新連載をスタートした。環境・リサイクル業界で存在感を高めているベ[...]
2026年03月09日 コラム
年初のベネズエラへの強硬対応に続き、3月にはイランに対する軍事作戦が行われるなど、米国の唐突とも映る判断に世界[...]