
現時点で、PET(ポリエチレンテレフタート)がプラスチックの中で最もサステナブルな素材といえるだろう。用途の代表格であるPETボトルは、単一品種での分別収集が浸透したことでリサイクルに適する。縮重合反応を通じてIV値と重合値を回復させれば、何度でも再生ができる。FDA(米食品衛生局)が求める汚染物質の残留・溶出の基準もクリアしており、食品用途での利用が可能となっている。
PETの再生処理設備は今年以降、計40万トンの新設が予定されている。従来のリサイクラーだけでなく、大手商社が乗り出し、欧州系の廃棄物処理業者も参入を表明。64万トンだった市場に設備が大幅に増えることで、PET原料の奪い合いが過熱味を帯びる。シート、繊維、ボトルtoボトルというリサイクルの3大用途の間で移行も起きるとみられるが、単純に需給ギャップは20万トンに達する。
このギャップを解消するのは3つの選択肢しかない。①廃PETの輸出分を国内市場に取り込む、②廃PETを海外から輸入する、③他素材の容器をPETに替える、である。①は2021年にも16万トン強の輸出量があった。これは国内還流する方向に進むだろう。②は現実味も帯びるが、バーゼル規制と品質の担保が課題となってくる。③は、例えば80万トンある食品トレーの市場ではPET 比率は少なく、PP、PE、PVCが混在。また730億本ある飲料容器でもPETボトルは3割強に過ぎず、紙パックや缶、ビンとシェアを分ける。今後、どこまでPET素材にモノマテリアル化を進められるかがカギになる。
2026年10月28日【インタビュー】
農林水産省 輸出・国際局 規制対策グループ 大臣官房
新事業・食品産業部 外食・食文化課 食品ロス・リサイクル対策室
~日本産の食品輸出に迫るPPWRの新たなハードル
お茶・牛肉等の包装材に求められる対応とは~
2026年10月28日【2026年10月のPETボトル市況】
廃PETボトル、発生減と争奪戦で一段高に
大手の原料囲い込み、中国産PETのAD関税失効も焦点に
2026年10月28日【PPWRの原則適用開始】
2030年に向けて厳格化する包装規制
日本企業への影響は?!
2026年10月21日【華興】
4万t/年のPETボトルをスマートファクトリーでフレーク化
高度選別ライン・生産管理システムの機械販売も展開へ
2026年10月21日【イタリア・ミラノからの資源循環通信】
第4回「プラスチックごみの選別施設」
国立環境研究所 河井紘輔氏
2026年10月28日 コラム
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2026年09月18日 コラム
フランスの思想家ジャン・ボードリヤールが1970年代以降に提唱した「シミュラークル」という概念がある。現代社会[...]