夏季になる前にエアコンを買い替えようと家電量販店に行った。壁一面に展示されたエアコンの室内機は、遠目に見ればどれも白い色の似た外観の製品だが、よく見比べれば、それぞれ個性がある。つるりとしたツヤのある表面のもの、同じ白色でも落ち着いた雰囲気のマットな質感のもの。前面に刷毛目柄を施したものは和室に合いそうだ。実利を優先し省エネ性を示す「☆」数が多い機種を選んだ。工事日程の調整の際に、店員から「これはとても重要な伝票です」と渡されたのが家電リサイクル券である。
ルームエアコンは、家電リサイクル法で再商品化が義務付けられている4品目の一つ。2020年度、製造業者等が引き取った台数は385万4000台で、対前年度比7.6%増えた。リサイクル率は4品目中、洗濯機と並んで首位の92%。テレビが85%、冷蔵庫が81%で4品目すべて8割超だ。消費者がこれら家電を購入する際、家電店など小売業者から使用済み製品のリサイクルの必要性とその方法がしっかりと伝わるからだろう。
エアコンの出荷数量(国内)はというと、2021年度は929万台だった。その前年、コロナ禍に入った2020年度は、外出制限などで自宅のエアコン使用が増えたことや、特別定額給付金が出たことなどで、販売台数も増加、過去最高の出荷数量を記録したそうだ。この時期販売されたエアコンの次の買い替え時期は2030年頃。プラスチック製容器包装、製品プラスチックの4Rでもマイルストーンとなる時期だ。優等生のペットボトルを除き、その他のプラスチックリサイクルはどう進化しているだろうか。
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