
現時点で、PET(ポリエチレンテレフタート)がプラスチックの中で最もサステナブルな素材といえるだろう。用途の代表格であるPETボトルは、単一品種での分別収集が浸透したことでリサイクルに適する。縮重合反応を通じてIV値と重合値を回復させれば、何度でも再生ができる。FDA(米食品衛生局)が求める汚染物質の残留・溶出の基準もクリアしており、食品用途での利用が可能となっている。
PETの再生処理設備は今年以降、計40万トンの新設が予定されている。従来のリサイクラーだけでなく、大手商社が乗り出し、欧州系の廃棄物処理業者も参入を表明。64万トンだった市場に設備が大幅に増えることで、PET原料の奪い合いが過熱味を帯びる。シート、繊維、ボトルtoボトルというリサイクルの3大用途の間で移行も起きるとみられるが、単純に需給ギャップは20万トンに達する。
このギャップを解消するのは3つの選択肢しかない。①廃PETの輸出分を国内市場に取り込む、②廃PETを海外から輸入する、③他素材の容器をPETに替える、である。①は2021年にも16万トン強の輸出量があった。これは国内還流する方向に進むだろう。②は現実味も帯びるが、バーゼル規制と品質の担保が課題となってくる。③は、例えば80万トンある食品トレーの市場ではPET 比率は少なく、PP、PE、PVCが混在。また730億本ある飲料容器でもPETボトルは3割強に過ぎず、紙パックや缶、ビンとシェアを分ける。今後、どこまでPET素材にモノマテリアル化を進められるかがカギになる。
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