【旭化成、ファミリーマートなど4社】
使用済みPETボトルのリサイクル過程をアプリで可視化
回収品の質向上、消費者の行動変容につながるか

店頭の回収BOX

 旭化成、ファミリーマート、伊藤忠商事、伊藤忠プラスチックスの4社は共同で、使用済みPETボトルのリサイクル過程をスマートフォンのアプリで可視化し、利用者がそのアプリを使い、回収BOXに投函した使用済みPETボトルがリサイクル素材に加工されるまでをトレース(追跡)できるサービスの実証実験を9月26日、ファミリーマート立石五丁目店(東京都葛飾区)で開始した。期間は11月25日までの約2カ月間を予定。アプリの稼働状況、消費者の行動変容、再生プラスチックの利用促進に与える影響などを検証する。

 同実験には、回収運搬を担う明和運輸(東京都足立区、植田毅社長)、使用済みPETボトルの中間処理及びフレーク化まで行う利根川産業(東京都足立区、利根川満彦社長)のほか、ボトルtoボトルで実績のある遠東石塚グリーンペット(茨城県猿島郡境町、安田真一社長)、主に繊維向けに再生ペレット化するアース・グリーン・マネジメント(長野県飯田市、平栗 秀信社長)がそれぞれ協力する。

 実証実験では、旭化成が以前実施したモニター試験の結果で多かった、リサイクル情報を知りたいという消費者の声に応えるとともに、リサイクルを行うメーカーやリサイクル業者と消費者との情報の非対称性の解消を図るとともに、ポイントなどのインセンティブがなくとも、ラベルとフタが外してあるなど質の良い使用済みPETボトルを一定量集めることができるかどうかを確かめる。

実験の内容とは

スマホ画面切り株

 消費者であり使用済みPETボトル回収に協力する利用者は、専用のアプリをダウンロードしてユーザー登録した後、ファミリーマートの店頭(屋外)に設置された専用の回収箱に、使用済みPETボトルを投入する。その際、回収箱に記載された二次元コードをスマートフォンで読み取り、投入したPETボトルの本数をアプリ上で入力する。投入した日ごとに、PETボトルが回収・輸送状況を経て、工場でPETボトルが加工され粒状のペレットになるまで、プロセスのどの段階にあるのかを確認できる。アプリにPETボトル回収の登録を行った日数(PETボトルを投入した日数)に応じて、切り株の妖精をイメージしたオリジナルキャラクターが成長し、花を咲かせる。利用者は切り株を成長させて、キャラクターがどのように変化するのかを楽しめるしくみ。

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