
最近、取材先の関係者の口からこぼれるのが、世間から既存のリサイクル手法が猜疑心の目で見られうるという懸念だ。「脱炭素」からみたときにRPF(固形燃料)化を通じた熱回収という手法は、「燃やす」のでCO2排出は避けられない。「水平リサイクル」からみたときにPETボトルの繊維向け・シート向けの用途は「ダウンリサイクル」になってしまう。台頭するケミカルリサイクルやボトルtoボトルの手法が、素材の循環という意味では優れているので、従来のリサイクルが否定されかねないわけだ。素材の寿命を延ばし、新たな原料投入を抑えられる利点があることは間違いない。ただ、新たなリサイクル手法はエネルギーとコストが余分にかかることにも留意しなければいけない。
マーケティングで「意味のイノベーション」という考え方がある。消費者がモノを購入する際、機能のような有用面だけでなく、デザインやブランドといった価値や意味も含めて判断する。そこにエコという環境に優しいかどうかという意味も含まれる。意味のイノベーションとは、新たな意味付けをすることで、需要を喚起しようとするものだ。「水平リサイクル」への傾倒は、意味のイノベーションとして消費者に響いたとしても、本当に環境負荷が低いのかは別の問題。従来のリサイクル手法とLCAを用いて慎重に検証すべきである。リサイクルに投入するコストも無限ではない。再生素材としてコストはどこまで許容されるのか、収集や中間処理の過程でどこまでコストをかけるのか。最終的に商品価格に転嫁され、無制限に税金が投入されても、環境負荷が変わらなかったというのでは、誰が得するのか分からない。
2026年06月10日【プラ循環協とリサイクラー6社】
環境省の自動車向け再生プラFS事業に採択
競争から協調へ、コンパウンド能力は年間6万~8万tに
2024年01月26日【シタラ興産】
埼玉で一廃・産廃焼却施設に122億円投資
2027年に稼働予定、年間1万5000MWの発電も
2023年12月22日【大瀧商店】
未利用の廃プラ原料活かし、製鋼副資材を開発
鉄鋼向けのフォーミング抑制剤・加炭材でニーズ開拓
2025年01月14日【プラニック】
ヴェオリアが昨年12月に撤退し、豊田通商が株式承継
本格稼働からわずか2年、採算や品質改善でもハードル
2026年06月05日【独自調査】
プラ一括回収に取り組む自治体の現在地、
32条・33条ルートの実態比較
2026年06月10日 コラム
自治体の指定ごみ袋が品薄となって、市販の無色または半透明のごみ袋での排出を認める自治体が増えているという。指定[...]
2026年05月27日 コラム
「積んプラ」を目を細めて眺める息子。買い集めたまま箱を開けずに積み上げられた未組立のプラモデルのことで、少しず[...]
2026年05月20日 コラム
家人の急病により、代わりに畑を耕さなければならなくなった。競争率約3倍の抽選で借りた市民農園の区画である。全く[...]
2026年04月30日 コラム
環境省の職員数は約3,000人。中央官庁も人手不足で、いわゆる「プロパー職員」は全体の3分の1。残るは地方自治[...]