
これまでの25年間、毎年欠かさず夏フェスに通ってきたが、近年の異常な暑さと体力の衰えには抗えず、ついに“卒業”することにした。思い返せば15年前、フェス専門の環境コーディネーターに取材したことがある。夏フェス会場のごみステーションでは、実に細かい分別が行われていた。食べ残し、紙皿、割箸、串、プラ容器、ビニール、紙コップ、紙ごみ、PETボトル、キャップ、ラベルなど、驚くほど多くの項目に分けられていた。しかし、その際に「食品残さが付着した紙皿やプラ容器を、何とかリサイクルできないか」と相談された。来場者が丁寧に分別しても、こうした容器は結局リサイクルできず、焼却処分されていたのだ。
▼そんな折、先日訪問した熊本市の㈱永野商店の西部事業所で、状況が変わりつつあることを実感した。同事業所では、スーパーやコンビニ、病院、介護施設、学校給食などから排出される食品廃棄物や廃棄飲料を発酵させ、メタンガス化して電力に変えるリサイクル施設を稼働させている。この施設の特筆すべき点は、食品がプラ容器や紙容器に入ったままでも処理できることだ。食品や飲料の廃棄物はメタンガス化し、残ったプラ・紙容器はRPF原料として再利用される。通常、食品残さ付き容器は塩分(塩素)濃度が高く、RPFには不適とされてきた。しかしこの施設では、破砕後に容器類を自動で洗浄・乾燥する工程を設け、塩素濃度の基準をクリアしているのだ。これからの時代、夏フェスやさまざまなイベントで回収されるごみ類が、電力や燃料として再生される――そんな循環型の未来が、いよいよ現実味を帯びてきた。
2026年06月10日【プラ循環協とリサイクラー6社】
環境省の自動車向け再生プラFS事業に採択
競争から協調へ、コンパウンド能力は年間6万~8万tに
2024年01月26日【シタラ興産】
埼玉で一廃・産廃焼却施設に122億円投資
2027年に稼働予定、年間1万5000MWの発電も
2023年12月22日【大瀧商店】
未利用の廃プラ原料活かし、製鋼副資材を開発
鉄鋼向けのフォーミング抑制剤・加炭材でニーズ開拓
2025年01月14日【プラニック】
ヴェオリアが昨年12月に撤退し、豊田通商が株式承継
本格稼働からわずか2年、採算や品質改善でもハードル
2026年06月05日【独自調査】
プラ一括回収に取り組む自治体の現在地、
32条・33条ルートの実態比較
2026年06月10日 コラム
自治体の指定ごみ袋が品薄となって、市販の無色または半透明のごみ袋での排出を認める自治体が増えているという。指定[...]
2026年05月27日 コラム
「積んプラ」を目を細めて眺める息子。買い集めたまま箱を開けずに積み上げられた未組立のプラモデルのことで、少しず[...]
2026年05月20日 コラム
家人の急病により、代わりに畑を耕さなければならなくなった。競争率約3倍の抽選で借りた市民農園の区画である。全く[...]
2026年04月30日 コラム
環境省の職員数は約3,000人。中央官庁も人手不足で、いわゆる「プロパー職員」は全体の3分の1。残るは地方自治[...]