
素材産業でリサイクル材が積極的に使われるようになったのはいつ頃からなのか。製紙産業では1960年代から古紙の回収量が増え始めた。また、鉄スクラップも電炉メーカーが本格的に設備投資を始めたのが、やはり1960年代だ。1970年代には古紙再生促進センター、日本鉄リサイクル工業会がそれぞれ立ち上がった。その再生の歩みは60~70年ほどにもなる。社歴100年超えの古紙問屋や鉄スクラップ業者が多数あることも鑑みると、再生資源としての歴史は長い。
▼一方、石油化学メーカーには、再生プラスチックを原料として使う商慣習が根付かなかった。その要因は、「バージン材の破格の安さ」と「プラスチックや製品の高機能化・複合材化」にある。再生プラスチックは処理や物流のコストが嵩み、コスト面でバージン材の優位性が覆ることはなかった。また、高機能化・複合材化こそがプラスチックの本質であり、その開発スピードはますます加速している。一部でモノマテリアル化が進んでも、進化に逆行する流れは基本的にはありえないだろう。
▼プラスチックの再生利用には、サプライチェーンの最上流にある石油化学メーカーにリサイクルの蓄積が乏しかった。現在、認証制度やトレーサビリティ、ブランディングといった信頼性の向上によって付加価値につなげる試みもあるが、どこまで状況を打破できるか。リサイクラ―側に用途開発を託すのも荷が重く、再生利用の経験を蓄積するため、動静脈が連携して失われた60~70年を取り戻すにも、相応の時間を要するだろう。
2026年06月10日【プラ循環協とリサイクラー6社】
環境省の自動車向け再生プラFS事業に採択
競争から協調へ、コンパウンド能力は年間6万~8万tに
2024年01月26日【シタラ興産】
埼玉で一廃・産廃焼却施設に122億円投資
2027年に稼働予定、年間1万5000MWの発電も
2023年12月22日【大瀧商店】
未利用の廃プラ原料活かし、製鋼副資材を開発
鉄鋼向けのフォーミング抑制剤・加炭材でニーズ開拓
2025年01月14日【プラニック】
ヴェオリアが昨年12月に撤退し、豊田通商が株式承継
本格稼働からわずか2年、採算や品質改善でもハードル
2026年06月05日【独自調査】
プラ一括回収に取り組む自治体の現在地、
32条・33条ルートの実態比較
2026年06月10日 コラム
自治体の指定ごみ袋が品薄となって、市販の無色または半透明のごみ袋での排出を認める自治体が増えているという。指定[...]
2026年05月27日 コラム
「積んプラ」を目を細めて眺める息子。買い集めたまま箱を開けずに積み上げられた未組立のプラモデルのことで、少しず[...]
2026年05月20日 コラム
家人の急病により、代わりに畑を耕さなければならなくなった。競争率約3倍の抽選で借りた市民農園の区画である。全く[...]
2026年04月30日 コラム
環境省の職員数は約3,000人。中央官庁も人手不足で、いわゆる「プロパー職員」は全体の3分の1。残るは地方自治[...]